ICHARMのチームが"NEDO Challenge, Satellite Data for Green Earth"で審査委員特別賞を受賞しました
水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)のチーム(応募代表者:玉川勝徳 専門研究員)が、NEDOが開催した懸賞金型コンテスト「NEDO懸賞金活用型プログラム/衛星データを活用したソリューション開発/NEDO Challenge, Satellite Data for Green Earth」において、審査委員特別賞に選ばれました。


表彰状とトロフィー
「NEDO懸賞金活用型プログラム」は技術課題や社会課題の解決に資する多様なシーズ・解決策をコンテスト形式による懸賞金型の研究開発方式を通じて募り、将来の社会課題解決や新産業創出につながるシーズをいち早く発掘することで、共同研究等の機会創出、シーズの実用化、事業化の促進をねらって新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が2023年度にスタートしたものです。この第一弾として、2024年度に“衛星データを活用したソリューション開発/NEDO Challenge, Satellite Data for Green Earth”が実施され、次の3テーマで公募がされました。
- テーマ1:「カーボンクレジット基盤構築 」(グリーン・ブルーカーボン等
- テーマ2:「エネルギーマネジメント基盤構築」(風力・太陽光等)
- テーマ3:「気候変動・環境レジリエンス基盤構築」(火災・水害・生物多様性等)
ICHARMのチームは、「「降雪・積雪・融雪量」のリアルタイム解析プラットフォーム構築~高精度、高時間、高空間分解能で日本から世界へ~」のタイトルで、テーマ2:「エネルギーマネジメント基盤構築」に応募しました。「雪」は、エネルギー資源、水資源、観光資源として人々にとって身近な存在であるにも関わらず、地上の観測体制が充実している日本でも定量的にリアルタイムに状態量を把握できていません。アジアや南米などの雪氷圏ではさらに難しい状況です。そこで、衛星観測データ(GSMaPの降水データ、MODISの葉面積指数、積雪域データ)、地上観測データ、数値気象モデル出力(再解析データ)をDIAS上で統合・解析し、降雪量、積雪量、融雪量を物理的に解き時空間的にリアルタイムに把握可能な解析プラットフォームの構築を提案しました。これは、融雪流出を予測した水力発電ダムの運用の高度化に資するものであり発電量の増加が期待できるもので、ICHARMの主要研究「洪水予測に基づく既設ダム等の治水機能の強化・発現技術に関する研究」を基礎とした提案です。




受賞した審査員特別賞は「衛星データの活用により、将来的に課題解決への貢献が特に見込まれると審査委員が認めたもの」です。
本プログラムの詳細はコンテストの公式ホームページを御参照下さい。最終選考会の様子はYouTubeにも掲載されています。このICHARMの提案のプレゼンテーション部分はこちらのURLからアクセス可能です。
なお、今回授与された懸賞金は、全額土木研究所に寄付され、ICHARMの研究開発に活用されるとのことです。
参照:ICHARM Webサイトの「トピックス」ページ