2021年11月16日

DIASに研究データ利用状況の共有サービス「Mahalo Button」を導入しました

DIASで公開する研究データの利用状況を共有するために、このたび「Mahalo Button」を導入しました。

Mahalo Buttonは、データ作成者とデータ利用者を「感謝のネットワーク」でつなぐ仕組みであり、DIASのオープンサイエンス活動の中で開発を進めてきました。その仕組みを Mahalo Buttonとは?に示します。まず「恩返しつながり」が、データ利用者からデータ作成者に対して研究成果と感謝のメッセージを伝えます。次に「恩送りつながり」が、Mahalo Buttonに集まった研究成果から潜在的データ利用者の新たな着想や利用を生み出します。Mahalo Buttonがデータに対する各種の貢献を見える化し共有する「情報のハブ」となることで、データ利用と成果の好循環を生み出すことを目指します。

DIASではMahalo Buttonの導入を段階的に進めます。まずデータリポジトリとしてのDIASが、データセットの利用状況を収集してMahalo Buttonに登録する作業を行いました。ここで鍵を握るのが、データセットを一意に識別するDOI (Digital Object Identifier)です。データ利用者が執筆した論文にデータセットのDOIが適切に引用されていれば、どのデータセットがどの研究に利用されたかという情報は、検索エンジンなどから収集できます。以前からDIASではデータセットの利用報告を求めてきましたが、Mahalo Buttonの導入によりデータセット利用事例の共有がより進むことが期待できます。例えば、以下のデータセットのMahalo Buttonには48件の引用論文が登録されており、これらの論文を読んでいけば、データセットをどのような問題にどのように利用すればいいか、全体像がつかめるでしょう。

– データセットのランディングページ:第3次 全球土壌水分プロジェクト 気象外力(実験1)

– データセットのMahalo Button:Global Soil Wetness Project Phase 3 Atmospheric Boundary Conditions (Experiment 1)

今後はMahalo Buttonのさらなる利用拡大に向けて、データセット利用者自身によるMahalo Buttonへの利用事例報告を促進する普及啓発活動を進めるなど、オープンサイエンスの重要課題に取り組むためのツールとしてMahalo Buttonを活用する計画です。

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